島根県江津市(ごうつし)という日本海沿いの小さな市をご存知ですか?
もしかしたら、知らない人が結構いるかもしれません。なにせ江津市は、高校の地理の教科書に“東京からいちばん遠い市”と紹介されているほど、移動が不便なところにあります。実際、都内から行こうとすると、半日近くかかってしまうのだとか。
江津市は、島根県の西側、海と山と川に囲まれた自然豊かな地域で、人口は約25000人、面積は268.51キロ平方メートルという、人口・面積とも島根県で最小の市です。他の地方都市と同じく、急激な人口減少や高齢化、雇用の不足など、さまざまな課題を抱えています。
しかし江津市は、2006年にいち早く空き家活用事業を始めたり、独自の創業ビジネスプランコンテストを実施するなど、まちの活性化事業に積極的に取り組んできた、ソーシャル的まちづくりの先進地域でもあるのです。
特にここ数年はU・Iターンの若者が増え、次々に新しい事業が生まれて、行政が想定していた以上の盛り上がりを見せています。 (さらに…)