こちらの記事は、greenz peopleのみなさんからいただいた寄付を原資に作成しました。
2000年代に入ってから、地域おこしは一種のブームとなっています。あちこちの成功事例にスポットライトが当たるにつれて、「自分も田舎に移住して地域に根ざした活動をしたい」と志す人も増えました。
ただその分、「希望に胸を膨らませて地域に入ったけれど、現実は思い描いていたのと全然違った」という話を耳にするようになったのも事実です。地域での活動には特有の難しさがあるもの。しかし、その多くが人間関係にまつわるものなので、具体的な内容が公の場に出てくることはあまりありません。
問題も解決策も共有されず、世に出るのは成功事例だけ。だからあちこちで同じような失敗が繰り返されるのでしょう。現実を知らないまま若者が地域に入っていくのは、地域にとっても若者にとっても不幸なことなのではないかと思います。
そうした問題意識を持っていたところ、2013年に東京から徳島県に移住した友人の西崎健人さんが、地域の遊休不動産を使ってワーキングスペースやカフェバー、映画館などをつくり、順調に事業を広げていることを知りました。それも、とっても楽しそうに。
「地域で事業を興すって実際どうなの?」「失敗する人も多い中で、どうして上手くいっているの?」——そんな率直な質問を投げかけるべく、徳島県の西端にある三好市池田町を訪れました。 (さらに…)